求人募集の種類と方法

手が足りない。売上を伸ばすためには人手が欲しい。

人材を募集するには、どのような方法があるんだろう?

お金も手間もかけずに、即戦力となる良い人材を採用したい!

インターネットを使って、簡単に募集できないのかなー。

そんな悩みは、ありませんか?

媒体によって閲覧する層が変わります。
職種・業種・エリア・年齢・性別・新卒・経験者・若手・専門職...、どのような人材を希望しているかによっても、選ぶべき媒体が変わってきます。
媒体によって、コストや採用スピードなども異なります。

求人の媒体別に、概要やメリット・デメリットなどをまとめてみました。
効果的な募集方法はどれが良いか、この記事でおおまかなイメージを掴んでから行動すると良いと思います。

記事下に、私のオススメの方法を書きましたので、よろしければ最後のまとめ部分までご覧下さい。

求人募集方法の種類

ハローワーク

ハローワーク

ハローワークは、国によって運営されている職業紹介所です。
「無料」で掲載できて、条件を満たせば、「助成金」を取得できます。
広い範囲から人材を募集することができます。

ハローワークは、公共職業安定所とも呼ばれているので、就職困難者や転職先を探す人のためのもの、というイメージがあるかもしれませんが、アルバイトの登録も数多く行われています。ハローワークは第一選択に選んでも良いでしょう。

求人の申し込みは、事業所の住所を管轄するハローワークへ出向いて手続きを行います。求人方法についてや申込書の記載方法などは、「求人申し込み手続きの流れ」が参考になります。

求人情報の公開方法は、ハローワーク内の求人情報提供端末で公開されるなどのほか、インターネットへの掲載に同意すれば、「ハローワークインターネットサービス」でも、公開してもらえます。

掲載方法は、全利用者(事業者名公開|事業者名非公開)、ハローワーク求職者限定公開、といった形で掲載方法を選べる様になっているので、無関係な問い合わせ等を減らすこともできる様になっています。 詳細は、こちら

求人情報は、毎日午後9時30分時点の最新の求人情報を、翌日午前6時頃に更新して掲載されるようです。

料金
  • 無料
メリット
  • 無料で求人できるので、採用コストがかからない
  • インターネットを活用して広い範囲から人材を募集することが可能
  • 条件を満たせば、特定求職者雇用開発助成金など職業紹介を条件とする助成金の取得が可能
デメリット
  • 掲載できる情報量が少なく、マッチング機能等も無いので、採用ターゲットと異なる応募が多くなりやすい
  • 広く募集するため、場合によっては応募や問い合わせが集中する場合がある

 

大学や専門学校の就職課

大学や専門学校の掲示板や学内システムに求人情報を掲載する方法です。

新卒や、学生のアルバイトを採用したい場合や、学生の専門性を重視する職種の企業には有効な選択肢の一つでしょう。

無料で掲載できますが、学校単位での掲載なので、各学校の就職課(就職支援センター・キャリアセンター)にそれぞれ求人票を提出する必要があります。

料金
  • 無料
メリット
  • 無料で求人できるので、採用コストがかからない
  • 大学や専門学校の特徴から、学生のイメージがしやすい
  • 学生に直接見てもらえる
デメリット
  • 複数の大学に掲載する場合、手間と時間がかかる

求人媒体(紙)

求人誌

フリーペーパー等の求人情報誌、新聞の求人広告欄や折り込みチラシに掲載して募集する方法です。

求人情報誌は、駅やコンビニ、ファミレスなどで、無料の求人情報誌として配布されたりもします。全国版だけでなく、エリア限定版を発行しているケースも多くあります。

掲載費用は、原稿サイズや媒体によって様々です。

媒体の例:TOWN WORKぱどリビング新聞タウンニュース

料金の例
  • 1週間、1.8万円~(バイト・パート)
  • 1行、900円~
  • 5cm×2段、2万6千円~
メリット
  • 配布エリアと読者層を加味したターゲティングが可能
  • 偶然目に留まる場合が多い
デメリット
  • 採用に至らなくてもコストがかかる
  • 情報量が限られる

 

求人媒体(Web)

求人媒体(Web)

Web上の求人サイトに求人情報を掲載する方法です。

料金は、掲載している期間で費用がかかるものと、採用が決定したときに費用が発生する成果報酬型などがあります。中には無料で求人情報を掲載できる媒体もあります。

有料の媒体は動画や音声を使って情報を伝えることができるなど、紙媒体やハローワークに比べて多くの情報を伝えることができます。

媒体の例:マイナビリクナビジモティー(無料)

料金の例
  • 無料
  • 4週間20万円~
メリット
  • 紙媒体に比べて、情報量が圧倒的に多い
  • 応募の受付は24時間可能
  • 多くの求職者が見ている
  • 「職場の雰囲気」を伝えられやすい
  • インターネットを日常的に活用している若年層に有効
デメリット
  • 採用に至らない場合でもコストがかかる(無料のものを除く)

求人検索エンジン

求人検索エンジン

WEB上の求人情報を検索することができる、求人に特化した検索エンジンです。

検索結果として、ハローワークやマイナビなどの、Web版求人媒体に掲載されている求人情報ページが表示されます。自社サイトの求人情報ページを表示させることができるところもあります。

検索エンジン機能だけでなく、無料で求人情報を作成・掲載することができるものもあります。

検索結果の上位に表示させるには、「クリック課金制」の有料掲載(クリックされたときに費用が発生)を行った方が露出度が高くなります。

媒体の例:Indeed求人ボックスキャリアジェット

料金
  • 無料
  • 広告は有料(クリック課金制)
メリット
  • 求人媒体と異なり、クリックされたときに費用が発生するクリック課金制
  • 自社の求人サイトへ誘導することができる
  • 有料掲載を行うことで、求人者の目につきやすくさせることができる
デメリット
  • 無料枠は、有料枠の下部に表示されるため、求職者の目につきにくい
  • 自社の求人サイトを掲載したい場合、サイト内に指定された仕様のページを作成する必要がある

外部記事ですが、参考になりそうな記事がありましたので、リンクをはっておきます。

 

SNSによる募集

SNSによる募集

Facebook、Twitter、InstagramなどのSNSを利用して採用活動を行う方法です。「ソーシャルリクルーティング」と呼ばれています。

近年では、中途採用だけでなく、新卒採用でも使われることがあります。

企業側は応募者のソーシャルメディアを閲覧できるので、交友関係や投稿の文面により、人物像がより鮮明になります。

書類選考や面接の場だけでは得られにくい情報を得た上で、採用の判断をすることができます。

料金
  • 無料~
メリット
  • 内面性を見極めやすくなる
  • 企業側からの発信が容易にできる
  • 採用のミスマッチの防止が期待できる
  • 企業と応募者が双方でやり取り出来るので、距離が縮まる
デメリット
  • 頻繁に情報発信をしないと、多くの情報の中に埋もれてしまう

自社のホームページ

自社の求人ページ

自社のドメインを取得し、自社ホームページ上にて求人募集のページを作成して募集する方法です。

費用は、ドメイン使用料およびレンタルサーバー代など、ホームページの作成および維持管理費の範囲内です。

自社サイトなので、掲載できる情報量は無制限。どの求人媒体よりも最も多くの情報を発信することができるので、会社の雰囲気や仕事内容など、様々な情報を求職者に伝えることができます。

自社ホームページの場合、かなりの集客力があるコンテンツがあるか知名度の高い会社でない限り、求人情報ページへのアクセスは期待できません。求人媒体・求人検索サイト・Googleしごと検索などと併用することになります。

なるべくお金をかけたくない場合は、「ハローワークインターネットサービス」で募集し、「求人検索サイト」や「Googleしごと検索」に掲載される様にするのが良いでしょう。

料金
  • ホームページの維持管理費用(年間1.5万円前後~)
メリット
  • 求人媒体よりも多くの情報を掲載して、情報発信することが可能
デメリット
  • 自社サイトの求人ページだけでは、求職者に見てもらえる確率が非常に低い

 

Googleしごと検索

「Googleしごと検索」は、Googleの検索結果に求人情報を表示させる機能で、2019年1月23日に始まったばかりの新しいサービスです。

求職者は、希望する職種やエリア等(「渋谷 バイト」「本屋 アルバイト」「パンケーキ シェフ 募集」など)を入力して検索すると、関連する求人情報が検索結果内にひと目で分かりやすく、次のように表示されます。

Googleしごと検索「渋谷 バイト」での表示例(画像はGoogle 公式サイトより引用)

ボックス内に表示されている求人をクリックすると、求人媒体のページや自社サイトで掲載している求人情報が表示されるという仕組みです。

「Googleしごと検索」に掲載されるためには、対応しているWeb求人媒体に求人情報を出すか、自社のホームページに一定の仕様で求人情報を掲載されていることが前提になります。

Googleによるアナウンスはこちら

上記の構造化の資料、私にはさっぱり理解が出来ません!(笑)

自社の求人ページの中に、次のような「構造化データ」を埋め込むと、Google上で表示されるようになるとのことです。

<script type=”application/ld+json”>
{
“@context”: “http://schema.org/”,
“@type”: “JobPosting”,
“title”: “エンジニア”,
“description”: “<p></p>
“,
“datePosted”: “2019-05-01”,
“validThrough”: “2019-05-31”,
“employmentType”: “FULL_TIME”,
“hiringOrganization”: {
“@type”: “Organization”,
“name”: “合同会社○○○”,
“sameAs”: “https://hogehoge.com”
},
“jobLocation”: {
“@type”: “Place”,
“address”: {
“@type”: “PostalAddress”,
“addressRegion”: “東京都”,
“addressLocality”: “渋谷区”,
“streetAddress”: “合同町1丁目2-3”,
“postalCode”: “150-1234”,
“addressCountry”: “JP”
}
},
“baseSalary”: {
“@type”: “MonetaryAmount”,
“currency”: “JPY”,
“value”: {
“@type”: “QuantitativeValue”,
“value”: 200000,
“minValue”: 200000,
“maxValue”: 400000,
“unitText”: “MONTH”
}
}
}
</script>

この構造化データは、次の記事「Googleしごと検索の構造化データをコピペで実装できるツールを作ってみました」の中にある、「JOB POSTING GENERATOR」にて作成しました。

なるべくお金をかけずに、自社サイトを「Googleしごと検索」に対応させたい方は、一度試してみると良いでしょう。

料金
  • 無料
メリット
  • Googleで直接検索する人に対して、検索結果の上部に自社求人ページへのリンクを表示してもらえる
  • 始まったばかりのサービスなので、対応している企業が少ない現状は特に有効
デメリット
  • 自社の求人ページの中に、「構造化データ」を埋め込む必要がある

知人や社員からの紹介

知人や社員からの紹介

知人、親戚、社員に紹介してもらう方法です。
「縁故採用」「リファラル採用 (referral : 「推薦・紹介」という意)」とも呼ばれています。

信頼できる人からの紹介のため、コストが抑えられ、質の高い優秀な人材を採用できるとして注目されています。2013年に設立して急成長しているメルカリや、ビズリーチなどでも導入されています。

料金
  • 謝礼をする場合有り
メリット
  • 公募での採用に比べて、人柄を把握しやすい
  • 採用コスト、手間がかからない
  • 質の高い優秀な人が来やすい
デメリット
  • 紹介者の認識不足により、求めるスキルが備わっているとは限らない
  • 面接などをしっかりと行わないとミスマッチが起こる可能性がある
  • 紹介者との関係上、仕方なく採用せざるを得ないケースもある
  • 紹介者との関係によっては、気を遣う場合がある
  • 気を使って仕事がしづらくなる可能性がある

リファラル採用とメルカリの事例については、こちらの記事が参考になると思います。

人材紹介会社

人材紹介会社に依頼する方法です。

国家資格を持った「キャリアコンサルタント」や、「転職エージェント」と呼ばれる人材紹介の担当者に具体的な希望人材を伝えると探してもらえます。登録者の中から条件に合う人材を紹介してもらうパターンと、企業側が求める人材を探してくれるパターンがあります。

人材紹介会社が採用活動を行うので、企業側は応募、面接、選考を行う手間を軽減できます。
採用業務を外注している状態ですので、その分コストがかかります。

料金の例
  • 採用決定時に、採用者の年収20〜40%の紹介手数料
メリット
  • 採用を決定するまではコストがかからない
  • 良い人材を確実に採用したい場合に有効
  • 採用業務の負担が軽減される
デメリット
  • 採用決定時のコストが高い

 

転職フェアに出展

転職フェアや会社説明会にブースを出展して募集する方法です。

料金の例
  • 安価なものでは15万円前後~
  • 多くは一日50万円程度以上
メリット
  • 多くの求職者と直接会うことができる
  • 会社のPRと面接を一度に行うことができる
デメリット
  • 費用が高額

 

人材派遣

本記事の求人募集の方法としては番外編になりますが..。

派遣会社に登録されている人材を、所定の費用で借りるという方法です。

アルバイトよりも単価が高くなりますが、求人媒体に募集費用を払うよりトータルで見たときにコストを抑えられるばあ

期間限定で雇用することができるので、特定の時期に集中して繁忙期があるような場合に特に有効です。

料金の例
  • 派遣会社所定の時間単価×実労働時間
メリット
  • 期間限定雇用ができる
  • すぐに人材補給ができる
  • 必要スキルを持った人材が確保できる
  • 採用コスト、教育コストが抑えられる
  • うまく使えばコスト削減になる
デメリット
  • 通常のアルバイトよりも時間単価が高い
  • 育っても自社の人材にはならない
  • 派遣される人材を選べない

まとめ

いかがだったでしょうか?

お金をかけられるのであれば、「人材紹介会社」や「人材派遣会社」に依頼するなどを含めて、様々な方法が選べますよね。

「知人や社員からの紹介」による方法も、これからのトレンドと言えそうです。

求職者に対して会社の情報をしっかり伝えるためには、有料のWeb求人媒体を使う方法もありますが、やはり自社のホームページ上に掲載するのが一番有効だと思います。
自社サイトがあれば、会社情報や仕事場の雰囲気など沢山の情報を掲載することができます。ただし作っただけでは求人者の流入は見込めません。

なるべく無駄にお金をかけずに求人するには、無料掲載できる「ハローワークインターネットサービス」や「大学や専門学校の就職課」の利用と併せて、自社のホームページ上に「Googleしごと検索」に対応した求人ページを作り、Indeedなどの無料の「求人検索エンジン」も併用する、という組み合わせが良さそうです。

自社の求人ページへ求職者を流入させるためには「Googleしごと検索」への対応が必須です。Indeed等の求人検索エンジンで検索結果の上位に表示させるためには、予算の許せる範囲で「クリック課金制」の有料掲載を行って、求人情報の露出度を高める対策を行うと良いでしょう。

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