会社の銀行口座を開設する時、どこにするのが良いか迷うとろこですよね。
取引する銀行によって、融資時の対応も違いますし、手数料も異ってきます。
金融機関は大きく7つに分けられます。
会社の銀行口座は、複数の銀行で開設して所有しても問題ありません。
どの金融機関と、どの様な取引するのが最適かを検討し、用途別に使い分けるのも良いでしょう。
目次
各銀行の特徴
種 類 | 特 徴 |
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都市銀行 |
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地方銀行 第二地方銀行 |
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ゆうちょ銀行 |
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ネット銀行 |
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信用金庫 |
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信用組合 |
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商工組合中央金庫
(商工中金) |
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具体的な銀行選び~用途で考えてみる
銀行の種類によって、様々な特徴がありますので、用途別にオススメをご紹介します。
融資が目的ならば...
信用金庫か信用組合が良いでしょう。
信用金庫や信用組合は、相互扶助を目的とした非営利の金融機関なので、小さな会社の資金需要に応えてくれやすいです。
都市銀行に比べて過去の決算書にとらわれず、会社の将来性,事業の発展性,社長の人柄などを見て融資してくれる傾向にあります。
また、地域密着型故に、「貸し剥がしや貸し渋りをしている」などという悪い噂が広まるのを恐れる傾向にある様で、小規模な会社に対しても親切です。
財務基盤が弱い小さな会社でも融資を受けやすい反面、金利は少し高めになってしまいます。理由は、組合員や会員の預金が主な資金調達先である点と、貸し出し規模が小さいために、1顧客に対する事務コストが嵩むためです。
商工組合中央金庫(商工中金)も良いでしょう。政府系金融機関なので、国の施策と連携した融資制度や、商工中金が独自に実施している融資制度があり、主に中小企業および個人事業主を融資対象としています。
都市銀行は金利が安いですが、小さな会社に対しては冷たい傾向にある様で、融資が目的ならば不向きといえるでしょう。
保証協会付きの融資ならば...
保証協会付の融資ならば、それを中心に行っている地方銀行に口座開設するのが良いでしょう。
信用金庫よりも金利が安く借りられ、大きめの資金需要にも答えてくれますが、信用金庫よりも敷居が高めです。
地方銀行も地域密着型なので、大手の都市銀行で断られた融資も、地方銀行経由だと借りられる事もある様です。
ネットショップならば...
ネットショップを運営するのであれば、24時間リアルタイムで決済可能なネット銀行の口座開設は外せないでしょう。
ネットバンク同士であれば、振込手数料が無料であったりかなり安価であったりします。
ただし近年は、法人口座の開設の審査がかなり厳しくなっています。
創業したばかりの会社で事業実績が無いなどの場合、口座開設をお断りされるケースもある様です。
全国に小口の顧客がいるならば...
全国に小口の顧客がいる様なケースの場合、売上金の振込先口座として、ゆうちょ銀行の口座を開設した方が良いでしょう。
日本中に支店やATMがあるのが最大のメリットです。
売上金,給与,経費の支払用ならば...
売上金の入金、給与の支払い、経費の支払い用としてであれば、利便性やコストに着目することになると思います。
利便性を重視すのであれば、会社に一番近い銀行が良いでしょう。
振込による支払が多いのであれば、ネット銀行の口座もあると良いです。
融資を受ける予定があるのであれば、長いお付き合いを考えて融資を受ける銀行に作った方が、何かと親身になって対応してもらえる可能性もあります。
コストを重視するのであれば...
振込手数料を中心としたコストを重視するのであれば、ネット銀行は外せません。
ただし、ネット銀行は支店や専用のATMが無い関係で、入出金に手数料がかかる場合がありますので注意が必要です。
出張が多いなどで、全国各地で出金を行いたいのであれば、ゆうちょ銀行や信用金庫もお得です。信用金庫は、地元の信用金庫口座とキャッシュカードがあれば、全国約2万台の信用金庫のATMで入出金ができ、手数料も無料なので利用価値は高いです。
クラウド会計を利用するのであれば...
利用しようとしているクラウド会計システムが、金融機関のオンラインバンキングのデータ自動連携に対応している銀行か確認する必要があります。
法人口座開設の手続き
法人口座の開設手続きは、会社の代表者が行います。
振り込め詐欺などの影響から、口座開設の金融機関の審査は年々厳しくなっています。
まともな事業を行う会社だと信用してもらえる様な、説得材料を用意して持参することが必要です。
審査は1~3週間程かかる様ですが、銀行や支店によって差があります。因みに私の場合ですが、三菱UFJ銀行で開設手続きを行った日を含めて、3営業日目に口座開設可の返答がありました。
銀行によって必要な書類が異なりますが、概ね以下の様な書類が必要になります。
口座開設に必ず必要になるもの
- 履歴事項全部証明書等(発行後3ヶ月以内)
- 会社の銀行印(届出印)
- 代表者の身分証明書
- 最初に入金するお金(幾らでも良い|創業の場合は資本金)
必要に応じて提出を求められる可能性のあるもの
- 会社案内・事業計画書・パンフレット等、どの様な事業を行うか証明できるもの
- 事業に必要な行政機関等の許認可・届出・登録等が確認できる書類
- 事業実態が確認できるもの(水道光熱費・賃貸借契約書など)
- 印鑑証明書
- 法人設立届出書
- 税務申告書等
- 定款の写し