決算期を変更しました

 

合同会社の事業年度(決算期)を実際に変更してみました。

実際に手続きをしてみた感想は、 思いのほか呆気なく変更できた! です。

手続きについて頭ではわかっていたのですが、実際に行ってみると新たな気付きがありましたので、その内容を記事にしてみました。

事業年度変更の理由

事業年度の変更をするときは、何か理由があると思います。
私の場合は、税務申告ソフトの経費削減が変更の理由でした。

合同会社以外に実はもう一つ有限会社があります。両社共に経理と税務申告は私自身が行っているので、無駄を省くために経理・申告のシステムを共同で利用していました。
「一度プログラムを買えば、同年度中なら使えるだろう!」との勝手な思い込みから、元々あった有限会社と新たに設立した合同会社の事業年度をあえて別々にしていたのですが..。

経理と税務申告は、JDLという会社のシステムを使用しています。e-Taxの仕様変更などにより、年に何回かバージョンアップが行われており、事業年度の具合で最新のソフトウェアにアップデートしなければいけない状況になってしまいました。結果としてパージョンアップ費用が余分にかかってしまったのです。

そこで、コスト削減を兼ねて、試しに?決算月を変更して2社揃えてみよう!

ということで、実際に事業年度の変更手続きを行ってみることにしました。

手続きに必要な内容のまとめ

必要書類

事業年度を変更するためには、書類が必要です。

合同会社の場合、定款変更の「同意書」と「異動届出書」を3部(地域によっては2部)作って、役所に提出するだけです。

事業年度の変更は、登記事項ではないので、登記は不要です!

株式会社や有限会社の場合は「同意書」ではなく、「議事録」を作成します。流れとしては、事業年度の記載がされている「定款」を変更するために、臨時株主総会を開いて、定款変更の決議を行い、臨時株主総会議事録を作成しなければいけません。

異動届出書と同意書

用紙の上半分だけ示しましたが、この2つの書類です。

合同会社は、簡素な書類作成で済むのが良いですね!

同意書は添付しなくても良いのですが、「異動事項の内容確認のため、定款等の写しを確認させていただく場合があります」と書かれているので、添付した方が後々面倒が無くて良いと思い、私は添付しました。(税理事務所の先生が提出する場合も基本的には添付します)

※参考:[手続名]異動事項に関する届出

「同意書」の具体的な書き方については、次の記事をご覧ください。

合同会社の決算期(事業年度)を変更する方法

提出期限

事業年度の変更を行ったときは、「異動後速やかに提出」することとされています。

※参考:[手続名]異動事項に関する届出

特に期限はありませんが、遅くても税務申告を行う前までには提出するようにしましょう!

※参考:速やかに提出した方が良い!と私が思った理由 >>この記事の下に飛びます

提出先

定款変更の「同意書」と「異動届出書」の提出先は殆どの地域が、税務署・都道府県税事務所・市区町村の3カ所への提出が必要になります。

東京23区だけでしょうか..? 税務署と都税事務所の2カ所で良い地域もありますね。

提出方法

紙で提出する方法と、電子的に提出する方法の2通りがあります。

紙での提出の場合は、税務署で用紙を貰うか、ネットからダウンロードします。

ダウンロードは、税務署・都道府県税事務所・市区町村、それぞれのホームページから取得して必要事項を書き込みます。

電子の場合は、税務署の場合はe-Taxソフトを使用し、都道府県税事務所・市区町村は、eLTAXのページから行います。

紙と電子での提出、両方行ってみましたが、電子申請が初めてならば、紙での提出の方が断然楽です!!

近くに提出する役所が無くて、交通費や郵送料を抑えたい!という方は、マイナンバーカードをお持ちの方であれば、電子での方が無料で出来るのでメリットはあるでしょう。

私が行った作業

書類の作成

私の地域では、税務署、県税事務所、市役所の3カ所に提出します。控えが欲しかったので、書類は提出用と控えをそれぞれ3部づつ作成しました。

事業年度変更の異動届出書

書類の提出

提出は、郵送でも受け付けてもらえますが、普段の運動不足解消と経費節減を兼ねて、歩いて提出しに行きました。

県税事務所 → 税務署 と順調に提出し、それぞれ収受印を押してもらった控えを受け取ります。

最後は方向が真逆の市への書類の提出のみ。

計画通り歩いて目的地に到着。受付窓口を探して係の人に聞いてみて、私は我に返るのでありました。

私は何を考えたのか、思い込んで区役所に行ってしまいました。私の地域は、法人市民税の扱いは区役所にはありません。

本来の提出すべき場所は、とても歩いて行ける距離ではないので断念。

この日は全部で12Km程歩いて、税務署と県税事務所のみ提出を行い、市への提出は後日電子申請で行うことにしました。

電子申請で提出

提出し損なった市への「異動届出書」の提出は、電子申請で行うことにしました。

地方税ですので、使用するシステムはeLTAXになります。

普段使っているJDLの電子申告システムを使えば、とても簡単に作れてすぐに提出できてしまうのですが、今回はこのサイトの記事作りのためにもあえて一般的なシステムを体験利用してみたいと考えました。

そして、やらなきゃな~と思いつつ面倒で、、、日が経過した結果、忘れるのであります。。。(笑)

 

法人税の確定申告期限が迫り、提出していないことを思い出し、重い腰を上げてeLTAXの電子申請で提出してみました。

私の感想。

電子申請、手間と時間がかかって大変&面倒!

電子申請を一度も行ったことの無いPCでしたので、eLTAXでの異動届の提出は、とても手間がかかりました。(一度利用して初期セットアップが完了していれば、異動届の提出自体は、まぁまぁ簡単です。)

この辺の初期セットアップ関連については、後日改めて記事を作成したいと思います。

実際に変更手続きを行って気付いたこと

「異動等後速やかに提出」することとされている理由

「事業年度等の変更」を行った場合、速やかに提出しないと、納付書や申告書用紙が郵送されてくるのが遅くなってしまいます。

「納税地等の異動」、「商号又は名称の変更」等を行った場合には、速やかに提出しないと書類が届かない可能性も出てきます。

私は電子申告なので申告書は不要、納付書はダウンロードして印刷すれば困ることは無い!と思っていたこともあり、市への異動届の提出は申告を行おうとした日の2日前に行いました。

電子申告を済ませ、納付を終えて会社に戻ると、市から申告書と納付書が入った封筒が届いていました。

電子申請で異動届を市に送信してから2日後に届いているので、市は大急ぎで配送の手続きを取って下さっていた様です。

申し訳ないことをしました。

毎年、申告期限の40日位前には、税務署・県税事務所・市区町村からの書類が届いていますので、事業年度終了の日から20日以内くらい迄には異動届を提出した方が良いでしょう。

また、中間申告や予定納税がある場合には、その書類が送られてくるよりも前に異動届を提出した方が良いと思います。

結局、「速やかに提出」しないと困るのはこちら、というワケですね!

決算月を2月末にした場合

2月は4年に一度うるう年がやってきます。

決算月を2月末としたい場合、異動届や定款に記載する事業年度の日付は28日?、29日?、どちらで記載したら良いのでしょうか?

結論は、「2月末日」と記載すれば良いです。

と私は思っていたのですが、eLTAXで入力できるのは、数字のみでした。

さて、どうすれば・・?

今年の2月は28日迄でしたので、私は28日と入力して送信し、添付書類として電子的に添付した「同意書」に、「2月末日」の記載を入れて提出を行いました。

正しくはどう入力すれば良いのか未確認ですが、数字しか入力が出来ない以上、28か29しか入れようがあれません。添付書類で確認して下さい!と思いつつ提出を行いました。

来年はうるう年です。来年2月29日と印字された書類が届くと思っていますが..。

もし、2月28日で書類が届いてしまったら、またこのページでご報告します。